海洋散骨は違法?

海洋散骨は違法ではありません。
日本には散骨に関する規制や法律は存在しません。
節度をもったお別れの儀式、であれば罪に問われることはありません。
しかし遺骨をそのまま撒くことは禁じられているのです。
極端に言えば、自分で遺骨を粉骨しパウダー状にして自分で海で撒いてしまってもいいのです。
遺骨を粉骨するには身内であればあるほど思い入れが強くなり、故人を砕くという行為がつらいものだったり
する場合も多いかと思われます。

故人の思い入れのある場所に埋めたり撒いたり自由にできれば、残された側はうれしいかもしれませんが
縁もゆかりもない他人にしてみれば、近くに骨を埋められたと気持ちの悪い行為になりかねません。
自宅の庭に埋めれればいいのかもしれませんが、それは死体遺棄にあたるかもしれませんし、
庭から人骨が出たとなると事件のような扱いを受けるかもしれません。

従来の日本ではお墓や納骨堂に遺骨を納めるということがポピュラーなため海洋散骨などは珍しいとされています。
昔のようにお寺などが生活に密接している時代ではなくなってきました。
困ったことがあればお寺にという時代は昭和の前半くらいまでではないでしょうか。
お寺や神社を頼りにしていた時代だと、人間のイベントではお寺がとても存在感を出していました。
ところが近頃はお寺はお葬式の時、お盆やお彼岸などの時くらいしか行かないようにもなってきました。
あくまでも個人的な感想ですが。
それだけ今は便利な世の中になったということでしょう。昭和初期生まれの義父などに聞いても、一年のいろんな
行事でお寺に顔を出しています。
それが昭和では一般的だったんだと思います。

日本人はみなと一緒であるということで安心を得られるという人が多いように思います。
なのでみながお墓を建てるのであれば自分も。先祖代々納骨堂だからそうなるのが当然などという場合がほとんどです。
しかし、死んだあとの世界は死んでみないとわかりません。
よかれと思い建てたお墓も、残された人にしてみれば維持が大変だったりとお墓があるということが必ずしも良いことばかり
ではありません。
墓じまいという言葉も少子化が進む昨今よく聞く言葉になりました。
私が知ってる納骨堂では、5年連絡がなければ購入した納骨堂は無縁仏と同じ扱いになるようです。
近くや同県内などにあれば行くのはたやすいかもしれませんが、遠方だったとすると1年に1度どころか数年に1度行くことも
簡単ではないかと思われます。
5年という年月はあっという間に過ぎ、お墓が無縁仏になってしまったとなると取り返しのつかないことになります。
永代供養といった方法もありますが、今後は散骨、海洋散骨がポピュラーな埋葬方法になるのではないかと思われます。

遺体を捨てるという行為は死体遺棄という言葉もあるように犯罪です。
墓埋法(ぼまいほう)という法律があり、厚生労働省によると

(1)  墓地外の埋葬等の禁止

・埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に行ってはならない。火葬は、火葬場以外の施設で行ってはならない。

(2)  埋葬等の応諾義務

・墓地、納骨堂又は火葬場の管理者は、埋葬、焼骨の埋蔵、収蔵又は火葬の求めを受けたときは、正当の理由がなければこれを拒んではならない。
という法律まであります。

しかしながら厳密には散骨は違法とはならないのです。法律というのは難しいものです。

海洋散骨の合法性は国や地域によって異なります。
一部の国では合法として認められている一方で、他の国では法律で制約されている場合があります。
故人の遺灰を海に散骨する際は、以下の点に留意することが重要です。

国や地域の法律を確認する:各国や地域には海洋散骨に対する法律や規制が存在します。
法的な要件や手続きを確認し、遵守することが重要です。

特定の場所への制約: 海洋散骨が認められる場所にも制約があることがあります。
公共の海域や指定された散骨エリアでのみ許可されている場合があります。

環境への配慮: 合法的な海洋散骨も、環境に対する影響を最小限に抑えるために慎重に行われるべきです。
特に海洋生態系への悪影響を考慮することが重要です。

許可を取得する: 海洋散骨を行う前に、関連する許可や手続きを遵守することが必要です。
これには地元の行政機関や環境保護機関からの許可が含まれます。

海洋散骨が合法であるかどうかは地域により異なるため、具体的な情報を得るためには地元の法的な専門家や
関連機関に相談することが推奨されます。
適切な手続きを踏むことで、尊厳ある形で故人を送り出すことができます。

適切な手続きをふみ、違法なやり方ではなく合法的に故人をおくりだすことで、見送る側も安心して
故人をおくる海洋散骨はこれからの時代に合った方法だと思います。

海洋散骨は違法ではありませんので、しっかりと打ち合わせのできる、安心できる業者に依頼して散骨するのが
ベターな方法ではないかと思われます。

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