海洋散骨を行うのに必要な資格とは?資格の種類や取得方法

海洋散骨は、自然と一体となる終焉の方法として近年注目を集めています。
しかし、この新しい散骨方法に対して理解と注意が必要です。

この記事では、海洋散骨を行うために必要な資格や知識について詳しく解説します。

海洋散骨に特別な資格は必要?

結論から言うと、現在の日本では、海洋散骨を行うために必須となる資格は特にありません。 
法律に海洋散骨に関する規定がなく、節度を守って行う限り問題ないという方針です。
そのため、誰でも自由に海洋散骨を行えます。

なぜ資格が必要と言われるのか?

誰でも自由にできるがゆえに、海洋散骨をめぐるトラブルも増加しています。

  • 近隣住民への影響: 住宅地や漁場、航路などに遺骨が流れ着く可能性があり、風評被害や環境問題につながる可能性があります。
  • 遺骨の発見: 粉骨せずに海洋散骨した場合、遺骨が発見され、遺族や周辺住民に衝撃を与える可能性があります。
  • 海難事故: 天候や海流を考慮せず海に出ることで、海難事故に繋がってしまう可能性もあります。
  • 遺族とのトラブル: 事前に十分な相談や説明を行わずに海洋散骨を行った結果、遺族から批判や反発を受ける可能性があります。

このような問題を防ぎ、海洋散骨を安全かつ尊厳を持って行うために、民間団体が独自の資格を認定するようになりました。

海洋散骨関連の資格の種類と取得方法

海洋散骨に関する資格は主に民間団体が認定しています。
以下に代表的なものをいくつか紹介します。

1. 海洋散骨ディレクター

内容:一般社団法人全国海洋散骨船協会が認定する資格です。
海洋散骨を希望するお客様にサービスの提案や、散骨当日のサポート、参加者のケアを行います。

取得方法:講習と筆記試験の2部制で取得可能です。
1. 講習:午前と午後に分かれて行われ、質疑応答や試験前オリエンテーションが含まれます。
2. 試験:選択問題と記述問題が合計62問あり、試験時間は45分です。合否基準は100点満点中80点以上です。

受験資格:特別な受験資格はありません。事前に予約が必要です。
ホームページ:http://www.kaiyosankotsu.org/sankotsu-director.php

2. 海洋散骨アドバイザー

内容:一般社団法人日本海洋散骨協会が認定する資格です。
海洋散骨に関する総合的な知識を学び、さまざまなトラブルから故人やご遺族を守り、安心・安全な海洋散骨を提供し、普及させていくための水先案内人としての役割を果たします。

取得方法:
1. 講義:葬送の知識全般から法律、マナー、船舶、海洋、自然環境、遺族の心のケアなど多岐にわたる講義です。
2. 試験:講義終了後に試験を受け、合格すれば資格が取得できます。

受験資格:どなたでも受験可能。事前の受付が必要です。
ホームページ:https://kaiyousou.or.jp/examination_junior.html

資格取得を検討する際の注意点

資格を取得する際には、以下の点に注意する必要があります。

取得目的: 資格取得の目的を明確にして、自分に合った資格を選ぶことが重要です。団体の信頼性: 資格を認定する団体の信頼性や実績を調べる必要があります。

費用: 資格取得には、講習費や試験費用などの費用がかかります。事前に費用を確認しておきましょう。

まとめ

海洋散骨は自由に行うことができる一方で、適切な知識と技術を持った専門家による実施が望まれます。民間資格を取得することでエキスパートとして活動することができ、トラブルのリスクを大幅に減少させます。

これから海洋散骨を考えている方やビジネスとして展開したい方は、ぜひ資格取得を検討してみてください。

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